『ルポ 歌舞伎町』

投稿者: | 2025年3月8日

すこし前ですが、國友公司の『ルポ 歌舞伎町』(2023年、彩図社)を、読みました。

私は普段、演劇教育とか児童青少年演劇の本を読んでいますが、ときどき、まったくちがう世界の本を読んでみたくなります。今回は、朝日新聞のネット記事の「新宿のトー横キッズ」の特集を読んで、興味をもち、図書館から借りてきました。

1か月くらい前に、西新宿の居酒屋で飲んで、2次会で歌舞伎町のゴールデン街のフラメンコ酒場にいき、3次会まで参加して、終電に乗り遅れ、リラックス・コンビニ(快活CLUB)で、朝を迎えたというのも、理由のひとつです。(ひさしぶりの朝帰りでしたが、朝食でたべた吉野家の牛魯珈カレーとか、不思議と印象に残っています)。

新宿に関する本では、手塚マキの『新宿・歌舞伎町 人はなぜ< 夜の街 >を求めるのか』(2020年、幻冬舎新書)、『ルポ新大久保 移民最前線都市を歩く』(2020年、辰巳出版)を、読んだことがあります。

この本の著者は、1992年生まれ。筑波大学芸術専門学群在学中より、ライター活動を始める。キナ臭いアルバイトと東南アジアでの沈没に時間を費やし、7年間かけて大学を卒業。

いかがわしい人々をメインに取材をするも、次第に引き込まれ、知らないうちに自分があちら側の人間になってしまうこと多々。著書に『ルポ西成―七十八日間ドヤ街生活―』(彩図社)、『ルポ路上生活』(KADOKAWA)があるということです。

内容は、2019年に歌舞伎町のヤクザマンションへと居を移した著者が、約4年間、歌舞伎町の魅力を探すべく街に入り浸って書いた、ルポルタージュ(取材記者・ジャーナリストなどが、現地に赴いて取材した内容を、放送・新聞・雑誌などメディアに報告すること)です。

ビールを飲みながら、一気に読みました。アマゾンのレビューがよかったわりには、いまひとつかなあというかんじ。

中国人マフィアとか、スカウトとか、黒人とか、キャバ嬢兼風俗嬢とか、売春中毒とか、ゲイのラブホテル清掃員とか、拉致監禁のプロとか、伝説のカメラマンとか、でてくるのですが、あまり印象に残りません。

そういう生態よりも、歌舞伎町のスーパーとか、薬屋とか、病院とか、飲食店とか、人々の身近な生活を描いてほしかったなあと思います。

そうそう、私は宝くじに当たったら、新宿の賃貸マンションに住みたいと思っていたのですが、いまは思わなくなりました。2-3か月に一度、非日常を体験しにいければ、十分です。