ジョーダン・スコット (著)、シドニー・スミス (イラスト)、原田勝 (翻訳)の絵本、『おばあちゃんのにわ』(2023年、偕成社)を、図書館から借りて、読みました。
在日カナダ大使館広報部のメールマガジンで、紹介されていて、興味をもっていました。
ジョーダン・スコットは、1978年生まれ。カナダの詩人。2018年、これまでの業績に対して、The Latner Writers’ Trust Poetry Prizeを受賞。シドニー・スミスとともに、『ぼくは川のように話す』により、シュナイダー・ファミリーブック賞、ボストングローブ・ホーンブック賞を受賞。
シドニー・スミスは、1980年生まれ。カナダの画家。『おはなをあげる』(ジョナルノ・ローソン作)により、カナダ総督文学賞、『うみべのまちで』(ジョアン・シュウォーツ文)により、ケイト・グリーナウェイ賞、初めての自作絵本『このまちのどこかに』により、ケイト・グリーナウェイ賞とエズラ・ジャック・キーツ賞を受賞。上記3作と『ぼくは川のように話す』は、すべてニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。
原田勝は、1957年生まれ。東京外国語大学卒業。『ぼくは川のように話す』により、産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞。長編の翻訳に『弟の戦争』『ハーレムの闘う本屋』『ペーパーボーイ』『コピーボーイ』『ヒトラーと暮らした少年』『夢見る人』、絵本の翻訳に『夜のあいだに』『セント・キルダの子』などがある。
ストーリーは、「ぼくのおばあちゃんは、もとはニワトリ小屋だった家にすんでいる。毎朝、お父さんの車でおばあちゃんの家にいくと、おばあちゃんは庭でとれた野菜をつかって、朝ごはんをつくってくれる。長いあいだ食べものがなくてこまったことがあるおばあちゃんは、ぼくが食べこぼしたオートミールをひろいあげると、それにキスして、ぼくのおわんにもどす。
雨の日には、おばあちゃんはゆっくり道を歩く。それはミミズをつかまえるため。ぼくたちは、つかまえたミミズをおばあちゃんが野菜を育てている庭にはなつ。いつも、二人でそうしていた。おばあちゃんがあの家を出るまでは・・・」というものです。
「著者であるカナダの詩人、ジョーダン・スコットの祖母との思い出がもとになっています。ポーランドからの移民で、あまり英語がうまくしゃべれないおばあちゃんと「ぼく」は、身ぶりや手ぶりで、そして、さわったり、笑ったりして、いいたいことを伝えあいます。言葉にたよらない二人の親密さを描くシドニー・スミスの情感あふれる絵が、懐かしい記憶を呼びさまして胸を打ちます」ということです。
20分で、読めました。絵本ですが、カナダへの移民のリアルが描かれます。イラストは、やわらかなタッチで、印象に残ります。
最近では、カナダ関係の書籍は、絵本くらいしか、読まなくなりました。絵本を読むのは、読みやすいのもありますが、児童文学と演劇教育を愛した、恩師のディヴィッド・ブース先生の影響かもしれません。