かなり前ですが、柏のキネマ旬報シアターで、『夢みる小学校』(2021年)を見てきました。フェイスブックや研究会で、話題になったことがあり、興味を持っていました。
「私立の学校法人「きのくに子どもの村学園」に密着したドキュメンタリー映画。「いただきます」シリーズで「食」と「農」について描いてきたオオタヴィン監督が、本作では「教育」をテーマに、ユニークな教育方針で知られる同学園を取材」
「さらに、60年間にわたって総合学習を続けてきた長野県伊那市立伊那小学校や、校則や定期テストを廃止した東京都世田谷区立桜丘中学校も取材する」
「きのくに子どもの村学園」創設者の堀真一郎学園長をはじめ、作家の高橋源一郎、脳科学者の茂木健一郎、教育評論家の尾木直樹らが出演し、俳優の吉岡秀隆がナレーションを担当ということです。
私は、「きのくに子どもの村学園」創設者の堀真一郎の講演を、聴いたことがあります。そのときは、「現在の多くの学校に足りないものを実践しているが、これらの学習機会は、家庭や地域で提供するべきではないか」という感想をもちました。
今回も、同様の感想をもちました。「農作業や工作、芸術体験や料理、異年齢の仲間との遊びなどが、子どもたちの教育に大切だ」ということは、異論がありません。
ただ、それを学校に期待するのはどうかと思います。ただでさえ、日本の学校の先生は、忙しいです。学校は、基礎学力をつける場でいいのではという気もします。(そうすると、家庭の経済力や住んでいる地域による、体験の格差が生じるという、問題はでてくるのですが)。
これは、演劇教育にも言えます。25年前は、「日本の学校の教科として、演劇を導入するべきではないか」と考えていましたが、いまは、「児童館や劇場、サークルや子ども会で、演劇をとりいれるほうが、現実的ではないか」と、思いはじめています。