ちょっと前ですが、6月7日(木)は、浅草に近い小学校の体育館で、劇団風の子の『陽気なハンス』を見てきました。中国の上海国際芸術フェスティバルの関係者が、日本の児童青少年演劇の視察に来ていて、その通訳の仕事でした。
劇団風の子は、1950年、戦後の東京の焼け野原の中で、子ども会や子ども文庫の活動をしていた多田徹らにより、設立。「子どものいるとこどこへでも」を合言葉に、百数十名の劇団員がいくつかの班にわかれ、日本中で公演を続けてきたそうです。
現在は、北海道、東京、九州、中四国、関西、東北と、地域に密着した劇団風の子があります。記憶は定かでないのですが、私が小学校の頃、初めて見た演劇鑑賞教室の作品は、劇団風の子の公演だったと思います。
『陽気なハンス』は、多田徹の代表作。百姓の末っ子のハンスが、広い世間にとびだして、知恵と勇気を発揮して、陽気に元気に生きていくさまを描いたものです。
中央の8角形の舞台から3本の花道がのび、花道をはさんで客席が作られます。子どもたちは、向かい側に座っている子の顔と、その後ろにぐるっと囲まれたドイツの田園風景も眺めることができるということです。
体育館の構造を、うまく使った演出だなあと思いました。また、のこぎり(弦楽器のような音色がでる)やフライパン、手風琴などの生演奏もいいなあと思いました。
大きなお化けで、子どもたちを怖がらせるのは、どうかなとも思いましたが、印象には残るかもしれません。
観劇の後の校長先生の柔和な笑顔がよかったです。ひさしぶりの学校訪問、観劇でした。劇団風の子の関係者には、感謝したいです。