今回の南アフリカの滞在の第3の目的は、3年後の2020年のアシテジ世界大会を、日本に招致できるよう、応援活動をすることでした。
応援活動には、日本の児童青少年演劇劇団を英語で紹介した小冊子の配布、日本の立候補演説への列席のほか、アジアパーティがあります。
アジアパーティは、日本、韓国、インドのセンターの共催で、会場を借りて、それぞれの国から、お酒やおつまみを持ちこみ、参加者に提供します。国ごとのプレゼンテーションもあります。めずらしい飲み物やおつまみを体験できるとあって、人気の行事です。
これは、アジアのセンターの友情と連帯をアピールすると同時に、世界大会や世界理事のアジアからの候補のための応援活動の場でもあります。
私は、日本のアジアパーティ担当者でした。ただ、2か月前から準備を始めたにもかかわらず、南アフリカの担当者の反応は極端に遅く、パーティ直前まで、プログラムを詰めることができませんでした。
パーティの最中も、いくつか想定外のことが起きました。まず、会場が横に長く、ステージでマイクを使っても、入口近くの韓国・日本・インドのテーブルまで、まったく声が届きません。
次に、予想した以上の数の人がきました。アーツスケープ劇場の担当者からは、「会場のスペースは、立食でも、300人まで」ということだったので、3か国あわせて、300個のコップとお皿を用意したのですが、早々になくなりました。
それから、司会のキム・スキさん(アシテジ韓国センター会長)が、用意したプログラムとはちがう進めかたをしました。日本のプレゼンがいつになるのか、読めませんでした。
私は、次々にくる問い合わせや依頼に、迅速に対応できませんでした。その夜は、ちょっと落ちこんでしまい、午前3時まで、ビールを飲みながら、ひとり反省会をしました。
ただあとで、何人かの参加者から、「日本のプレゼン(盆踊りなど)は、面白かった」「日本酒は、おいしかった」「折り紙やおもちゃ、お茶のデモンストレーションも、興味深かった」といった、感想を聞きました。すこし、気が楽になりました。
そして、パーティ翌日の選挙の結果、幸いなことに、2020年の世界大会は、圧倒的多数で、日本での開催が決まりました。うれしいニュースです。準備は、大変になりそうですが。