戸田奈津子・金子裕子の『KEEP ON DREAMING 戸田奈津子』(2014年、双葉社)を、読みました。大学の授業で、学生に紹介するためです。
戸田奈津子は、映画字幕翻訳者・通訳。『地獄の黙示録』で、本格的に字幕翻訳者として、デビュー。ハリウッド・スターとの親交も深い。金子裕子は、映画ライター。雑誌を中心に活躍しているということです。
戸田奈津子にインタビューする形式でした。「生い立ち・戦争・学生時代」、「就職・アルバイト、コッポラ監督との出会い」、「字幕翻訳・通訳・セレブとの交流」、「旅行・グルメ」といったテーマで、訊いていきます。
読みやすかったです。ハリウッド・セレブとの交流は、きらびやかで、人間的で、うらやましいと思いました。また、仕事と趣味のワーク・ライフ・バランスについても、考えさせられました。
意外だったのは、お弟子さんが1人もいないことです。「お弟子さんが下訳した原稿を手直ししているのでは」と思っていたのですが、「他人の手が入ると翻訳が乱れ、いちいち手を入れていたら能率が落ちて、とても限られた時間内に仕上がるものではありません」ということでした。