テレビで録画しておいた映画、『チャイナ・シンドローム』(1979年、アメリカ)を見ました。
タイトルにつられて、録画しておいたものです。同年のアカデミー賞で、主演男優賞、主演女優賞、美術賞、脚本賞などに、ノミネートされたそうです。
原発の取材中に事故に遭遇し、真実を伝えようとする女性リポーター。ずさんな管理に気づき、事故を防ぐために命を懸ける原発管理者。不祥事を揉み消そうとする、利益優先の経営者といった人物たちの対立を描いた、サスペンス映画です。
タイトルの「チャイナ・シンドローム」とは、原発事故の状態のうち、核燃料が高熱によって融解(メルトダウン)して、原子炉の外に漏れ出すメルトスルーと呼ばれる状態を意味する、本作独自の造語。
もしアメリカ合衆国の原子力発電所がメルトダウンを起こしたとしたら、融けた燃料が重力に引かれて地面を溶かしながら貫いていき、地球の中心を通り越して反対側の中国まで熔けていってしまうのではないか、というブラック・ジョークだそうです。
30年以上前の映画ですが、ショッキングで、考えさせられます。この映画が公開された直後、スリーマイル島原子力発電所事故が発生します。そして、チェルノブイリ、福島へとつながります。
この夏、日本で、電力不足は起こりませんでした。いまある原発の再稼働はともかく、新規建設は凍結するべきだろうなあと思います。
あと、この若さで映画を製作・出演した、マイケル・ダグラスの行動力は、すごいなあと思いました。