『「ニッポン社会」入門』

投稿者: | 2015年7月8日

コリン・ジョイス・著、谷岡健彦・訳の『「ニッポン社会」入門-英国人記者の抱腹レポート』(2006年、NHK出版)を、読みました。

父親に勧められた本です。今年の1月に読みはじめてから、読み終わるまで、6か月かかりました。(はっきりいってしまうと、一気に読むほどの魅力が、なかったといえます)。

イギリス生まれで、神戸、埼玉の公立高校の英語教師、『ニューズウィーク 日本版』の勤務、英高級紙の『デイリー・テレグラフ』の記者など、14年間日本に暮らす筆者が書いた日本案内です。

かなり、細かいところまで見ています。そして、日本を褒めちぎるわけでもなく、イギリスを称賛するわけでもありません。バランスはとれています。

「歌舞伎は、歌舞伎町でやっていない」とか、「日本の『パブ』は、パブではない」といったキャッチ・コピーは、惹きつけられます。

また、外国人が、相撲や芸者といった日本文化にくわえて、宝塚やオタクや花見の記事について、興味を示すというのも、なるほどなあと思います。

ただ、それでも印象に残った記述が少ないのは、私のなかに、すでに自分なりに、外から日本を見る視点があるからかもしれません。(読んでいて、そんなに細かいことはいいよ、というかんじです)。

新書としては、ロングセラーのようですが、評価はあまり高くないです。