森永卓郎の『書いてはいけない－日本経済墜落の真相』（2024年、フォレスト出版）を、読みました。まずは、ベストセラーの『ザイム真理教』を、読みたいと思っていて、それと同時にリクエストしていた本です。（こちらのほうが、先に届きました）。
森永卓郎は、1957年、東京都生まれ。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。1980年に東京大学経済学部を卒業後、日本専売公社（現在のJT）に入社、予算を握る大蔵省（現・財務省）に「絶対服従」のオキテを強いられる。2023年12月、ステージ4のがん告知を受ける。
私のなかでは、テレビやラジオで、面白おかしく経済や節約を語り、ミニカーなどを集めるおじさんという印象です。RIZAPのCMにも出ていました。
内容は、「（１）ジャニーズの性加害」、「（２）財務省のカルト的財政緊縮主義」、「（３）日本航空123便の墜落事件」についてで、これらをメディアがタブー視することで、日本経済の墜落につながったというものです。２日で、読みました。
（１）のジャニーズについては、わかりやすく、まとめています。
（２）の財務省については、すこし数字が多く、わかりづらかったです。また、私は渡邉美樹や藤巻健史のいう、「日銀財政破綻論」を信じているので、著者の意見には、賛成しかねます。まあ、財務省の官僚の多くが、「この国は、自分たちが支えている」と思っているのは、確かかもしれませんが。
（３）の墜落事件については、まだ真相は闇のなかですが、ボイスレコーダーやフライトレコーダーが公開されていないのは、やはり隠したいものがあるのだろうと想像します。ケネディ暗殺を取材した、落合信彦の『2039年の真実』を思い出しました。
あとがきには、「2023年12月、私はステージ４のがん告知を受けた。告知の瞬間、私は、何を食べたいとか、どこかに行きたいとか、そんなことは微塵も考えなかった。なんとか自分の命のあるうちにこの本を完成させて世に問いたい。そのことだけを考えた。その意味で本書は、私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺書でもあるのだ」とあります。
私も生きているうちに、人生の集大成といえる本を出したいものです。