かなり前ですが、6月22日(土)は、「言語教育研究会(ケネス・グッドマン原書講読会)」の第52回研究会がありました。千葉大学名誉教授の首藤久義先生を囲んで、Kenneth Goodman の『What’s Whole in Whole Language?』を読んでいく研究会です。
ZOOMでの開催。参加者は、10人。新しい参加者は、いませんでした。
最初に、近況報告。首藤先生は、「月に20回くらい、研究会にでている。この前は、山武郡で講演をした。若い先生が何をやってよいかわからない状況がある。フリースクールでの授業も続けている。10人ほどの異学年同時異学習。1対1だと、本音がでてくる」ということでした。
次に、テキストの39ページの第1段落を読みました。「フォニックス(英語の発音と、書き言葉の文字の関係を、教える指導法)」についてでした。「フォニックスは、現代科学を無視していて、非科学的な傾向がある」ということを、例をあげて述べていました。
首藤先生いはく、「イギリスの調査では、教員の多くが、フォニックス、ホールランゲージ、両方を使っていた」、「日本の学校のALT(言語教育の助手)は、フォニックスをよく使う。やった感があるのだろうね」ということでした。
私は、「人間と科学と教育」について、考えました。人間は、時に、科学や法則に魅かれます。私の大学時代は、「恋愛工学」や「デートマニュアル」といった本が、よく読まれました。ただ、ふり返ってみると、例外もたくさんあり、オールマイティではなかったように思います。
首藤先生いはく、「テクノロジーは、人間の場合、当てはまらない。個別の事情が多すぎる」、「ロボットでもできるようなテクノロジーは、役に立たない場合も多い」ということでした。
その他、感想の共有や質疑応答のなかで、「日本の多くの学校では、皆勤賞の表彰をやめている。不登校の子どもたちへの配慮もある」とか、「ドイツで、シュタイナー教育をおこなっている学校は、全体の0.2%くらい」といったことも、知りました。
楽しい学びの時間でした。