すこし前ですが、アマゾンのプライムビデオで、『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020年)を見ました。400円。
「主人公の小川淳也は、前回の衆議院議員選挙で、自民党の前デジタル相を破った。いまは、立憲民主党の代表選に立候補している」と聞き、興味をもっていました。有料でしたが、「見たいものから、見ていこう」と思い、選びました。
選挙に関する映画では、想田和弘監督の「選挙」を、ビデオで見たことがあります。ナレーションも音楽もないまま、ひたすら市議会議員の選挙活動を撮ったものでした。「選挙の裏側など、それなりに面白いけれど、ちょっと説明不足かな。1時間のNHKスペシャルを見たほうが、わかりやすいかも」という感想をもちました。
この映画も、小川淳也衆議院議員の17年間の政治活動を、ひたすら追ったドキュメンタリーです。ナレーションと音楽は、最小限。監督は、大島新。
「2003年、官僚を辞め、家族の猛反対を押し切って出馬した衆議院選挙。「政治家を笑っているうちはこの国は絶対に変わらない」と真っすぐに語る小川に惹かれ、撮影を始める。2009年に政権交代を果たすと「日本の政治は変わります」と目を輝かせた小川」
「しかし、安倍政権が始まると、その表情は苦悩に満ちていく。弱い野党の中でも出世できず、家族も「政治家には向いていないのでは」と本音を漏らす。そして2017年の総選挙では、まさかのドタバタ劇に巻き込まれていく」という流れです。
面白かったです。野党の政治家は、自分の理想の国づくりと、与党のスキャンダルの糾弾のあいだで、どちらを優先するべきか、揺れていることを学びました。選挙活動は、いまだに、家族と後援会総出で、頭を下げて回るものだというのも、再認識しました。
今週の選挙で、小川淳也は、立憲民主党の代表にはなれませんでした。近々、続編「香川1区」が、公開されるそうです。興味があります。