『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』

投稿者: | 2018年5月3日

先週の金曜日は、柏のキネマ旬報シアターで、『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』(2016年、カナダ・アイルランド)を見ました。

日本カナダ学会関東地区ニューズレターで紹介されていて、興味をもっていました。2018年のカナダ映画賞の主要7部門受賞ということです。

カナダの小さな港町で、子どものように無垢で愛らしい絵を描き続けた、素朴派画家のモード・ルイス。夫のエベレットは、不器用ながらも妻のサポート役として献身的に尽くしていた。孤独だった2人が運命的な出会いを経て、夫婦の絆とたしかな幸せを手に入れた感動の実話を映画化ということです。

私は、この映画を見るまで知りませんでしたが、モードは、「その魅力は海を渡り、当時のアメリカ大統領ニクソンから依頼を受けたこともあった。日本ではまだ知る人ぞ知る存在だが、本国では小品でもオークションで500万円を超える人気を誇る、カナダで最も愛されている画家」ということです。

モードの障碍とか、夫婦生活の危機とか、離れ離れになった子どもとの再会とか、重いテーマも含んでいるのですが、見終わった後に、すこし救われる映画でした。

モードを演じたサリー・ホーキンスは、熱演していたと思います。エベレットを演じたイーサン・ホークも、好演でした。

「ハンディキャップをもっていても、すべての人には才能がある」、「しあわせは、贅沢な生活をすることではない」ということを、教えてくれる映画です。

それから、エンドロールにでてくる、モードの映像や絵は、彼女の人生への敬意に溢れていて、よかったです。