「アシテジ未来ミーティング」 第5回

投稿者: | 2020年11月29日

ちょっと前ですが、11月12日は、「アシテジ未来ミーティング」の第5回がありました。第20回アシテジ世界大会 /2020国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバルの広報戦略チームの主催で、来年3月の開催に向けて、情報共有、意見交換、未来への提案をしていこうというものです。

月に2回、ZOOMで、ゲストを呼んで話してもらい、質疑応答もする。誰でも参加できる、無料の学習会です。

今回の参加者は、アシテジ世界大会・未来フェスティバルの関係者、子ども劇場・おやこ劇場の関係者など、80人ほどでした。テーマは、「『文化権』を知る」。

ゲストは、中川幾郎さん。帝塚山大学第名誉教授。子ども文化地域コーディネーター協会理事長。日本文化政策学会顧問。前滋賀県文化審議会会長。前大阪府市文化振興会議副会長。各地の文化審議会会長を務める。

前半の45分は、ゲストのトーク。「文化権」というのは、あまり耳慣れない言葉ですが、「文化的生活に参加する権利」ということです。

世界人権宣言(1948年)、国際人権規約(1966年)に、明記されているとか。日本も、これらの宣言や規約を批准していますが、文化的人権を保障する基本法は、つくってこなかったということ。

「障害者文化芸術活動推進法」や「文化芸術基本法」が制定され、次は、「子どもの文化芸術活動促進法」の制定が急がれるということでした。

また、文化的人権保障行政の担い手は、まず地方自治体。私たちは、自分の住んでいる地域で、自治体文化条例があるか、自治体文化基本計画があるか、自治体文化審議会があるか、確認しなければならないということ。

後半は、質疑応答。「自分の住んでいる地域で、自治体文化条例がない」、「審議会はあるが、機能していない」といった問いには、「まず、市議会議員をとおして、働きかけてはどうか」といったやりとりがありました。

「日本では、文化が人権であるという意識が薄い」、「日本は、国際的な宣言や規約は批准するけれど、国内基本法の制定は遅い」というのは、そうかもしれないと思いました。

まとめると、「文化権」について、理解が深められた学習会でした。