ジェニファー・L・スコット(著)、神崎朗子(訳)の『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣~』(2016年、大和書房)を、読みました。
書店で見て、題名につられ、また新しいことが学べそうだったので、購入しました。50万部突破のベストセラーだそうです。
著者は、南カリフォルニア大学卒業。大学3年生のときにフランスへ留学。典型的なカリフォルニアガールだったが、パリの由緒ある貴族の邸宅でホームステイすることになり、 マダム・シックに出会う。女性として、妻として、 母としてのマダムの生き方に感銘を受け、シックなライフスタイルに目覚める。
そして、 ライフスタイルブログで、パリで学んだ素敵な暮らしの秘訣を紹介した連載記事を執筆。アメリカの物質主義に踊らされる生活に異を唱え、美しく心豊かな暮らしやシックなおしゃれを提案した記事は、反響を呼んだということです。
1月から、時間のある日に、1章ずつ読んでいったのですが、読みやすかったです。私は、スーパーが好きで、ジムで運動し、旅行や消費も好きな、アメリカン・タイプの人間ですが、いろいろ考えさせられました。
また、翻訳も洗練されていました。ひさしぶりに、上質なエッセイ集に出会ったなあと思っています。
「たった半年のホームステイで学んだことを、本にするのは傲慢」、「季節ごとにワードローブにいれる服が、10着ということで、10着しか服を持っていないということではない」といった、批判もあるようです。
ただ、私の経験からいうと、若い頃の留学は、短期間でも、たくさんの刺激をうけ、学びがあるものです。大学の学生には、在学中の留学を勧めたいなあと思いました。