『実演芸術で世界とつながる』 シンポジウム

投稿者: | 2016年1月23日

昨日は、六本木で開催された、文化庁、日本芸能実演家団体協議会、政策研究大学院大学主催のシンポジウム、『実演芸術で世界とつながる-分野を超えてネットワークを広げ、深めるために-』に、参加してきました。

第1部のシンポジウムで登壇する、アシテジ(国際児童青少年演劇協会)韓国センター会長のキム・スキさんと、アシテジ日本センター副会長の大野幸則さんを、応援するためです。

基調講演は、国際交流基金理事長の安藤裕康さん。「これまでの日本の文化交流は、欧米からの輸入が主だった。これからの文化交流は、双方向で、共同制作などをおこなっていくべき。そのためには、人材の育成を。そして、まずはアジアから」ということでした。

第1部のシンポジウムは、「国を超えたネットワーク構築について、アジアに焦点を当て、オーケストラ、児童青少年演劇の事例を紹介してもらって、考える」というものでした。

アチャラ・テジャパイブルさん(タイのバンコク交響楽団財団事務局長・アジア太平洋地域オーケストラ連盟副会長)、加納民夫さん(日本オーケストラ連盟参与)も、登壇していました。

アジアのオーケストラ・サミットを起点に、音楽家派遣制度などをはじめ、日本の楽団を退職したシニアをアジアに指導に派遣したり、アジアのマネジメント・スタッフを日本で研修生として受けいれたりしているそうです。

第2部のシンポジウムは、「日本の芸術文化を世界に発信していくために、なにが必要か。ポピュラーミュージック、伝統音楽を亊例に、国外での展開と国内での基盤つくりを考える」というものでした。

後藤匡さん(SYNC MUSIC JAPAN 事務局長)、藤本草さん(日本伝統文化振興財団会長)が、登壇していました。

「日本の現代音楽の人口は、30万人。たとえば東京には、楽器店、リハーサル・スタジオ、ライブハウス、ホールなど、インフラが揃っている。気軽に、はじめられる」

一方、「日本の伝統音楽の人口は、減っている。これを変えるためには、学校で、伝統芸能を含む日本文化の授業をしていくことが、大事だろう」ということでした。

あと誰かが、「これからは、知識や技術の伝授ではなく、学びあいのネットワークを構築していきたい」と言っていました。賛成です。