『演劇と教育』(第680号)

投稿者: | 2016年1月15日

日本演劇教育連盟編集の機関誌、『演劇と教育』の第680号(2015年12月号、晩成書房)を、読みました。

特集は、「戦後七〇年に想う」。日本演劇教育連盟の会員として「演劇と教育」に関わる活動を長く続けている人たちが、戦争の体験やその後の移ろい、そして今日の状況について語っていました。

節目の年ということもあるし、いま聴いておかないと、あとで聴けないこともあります。また、世界で紛争が続いていることもあるし、日本の現政権が戦争をしやすい政策を通してきているということもあるのでしょう。

ただ、「戦時中は、ひもじかった。勉強ができなかった。近い人が、たくさん亡くなった。戦争はしてはいけない」というのを、くり返し聞くのは、うんざりだという気持ちもありました。

でも、読んでみると、不思議と文章が、私の心のなかにストンと落ちてきました。書いている人が、話したことのある人だというのもあるし、その経験が演劇や教育と結びついているというのもあります。

文章というのは、同じ時期の記憶でも、誰が書くかによって、受けとりかたがちがってくるのだなあと思いました。