『児童・青少年演劇ジャーナル げき』(第23号)

投稿者: | 2023年2月18日

児童・青少年演劇ジャーナル〈げき〉編集委員会の雑誌、『児童・青少年演劇ジャーナル げき』の第23号(2021年、晩成書房)を、読みました。

巻末の戯曲以外は、すべての記事に目を通しました。あいかわらず、読みごたえがあったし、読んでいて面白かったです。(読み終えるまで、ずいぶん時間がかかってしまいましたが)。

今回の執筆者も、学校の教員から、児童青少年演劇劇団関係者、研究者まで、いろいろな団体の垣根を越えて集まっていて、いいなあと思いました。

まず、特集の「第20回アシテジ世界大会-2020国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバル報告」では、私の「全体と世界アシテジ総会の報告」を、載せてもらいました。

準備から実行まで、深く関わってきたので、特集のどの報告も興味深く読んだのですが、石坂慎二さんの「『2020アシテジ世界大会』までの道のり」が、とくに印象的でした。私たちの諸先輩が、アシテジ世界大会・国際児童青少年舞台芸術フェスの日本での開催を、悲願としていたことがわかったので。

次に、「中島研さん(劇団風の子)に聞く」というインタビューも、ちょっと長かったですが、面白く読みました。劇団風の子・九州での試み、韓国との交流、創造の共有の場を目指した国際児童演劇研究所の設立など、波乱万丈の人生だなあと思いました。

それから、「【追悼】関矢幸雄さんと児童青少年演劇」という特集も、興味深く読みました。関谷さんと会ったことはありませんが、「素劇」というの提唱して、劇団風の子や遊玄社、劇団あとむなどの公演を演出したことは、知っていました。演劇関係者からは、「これは演劇ではない。ショーだ」という批評を受けたこともあったとか。一度お話してみたかった人でした。

ふじたあさやさんの「瓜生正美さんの追悼文」も、印象に残りました。瓜生さんと会ったことはありませんが、「秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場」の代表として、中高生の観客をターゲットとした、「青少年演劇」の確立に寄与したということ。この人も、一度お話してみたかった人でした。