『おなじ星をみあげて』

投稿者: | 2022年1月23日

ジャック・ゴールドステイン(作・絵)、辻仁成 (訳)の絵本、『おなじ星をみあげて』(2021年、春陽堂書店)を、図書館から借りて、読みました。

在日カナダ大使館広報部のメールマガジンで、紹介されていて、興味をもっていました。

著者は、イラストレーター、バンド・デシネ(フランス・ベルギーなどを中心とした地域の漫画のこと。アメリカン・コミックス、日本の漫画とならんで、世界3大コミック産業のひとつ)作家。1958年カナダ・モントリオール生まれ。本作でカナダ国内で最も権威のある児童文学賞「2020年TDカナダ児童文学賞」と「ケベック書店賞 – ユース部門」を受賞ということ。

翻訳者の辻仁成は、パリ在住の芥川賞作家。

「若いユダヤ人の少年とイスラム教徒の少女がモントリオールの労働者階級地区・マイルエンドの公園で出会います。彼らはお互いに星や星座に深い興味を持っていることを知り、いつの日か科学者や宇宙飛行士になることを夢見て語り合います。けれど、二人が仲良くなることを親は許しません。

親同士は喧嘩をし、女の子一家は引っ越してしまいます。いつしか大人になった少年は夢を叶えてNASAで働きますが、彼女のことを忘れられません。そして偶然、ある学会で再会します」というストーリーです。

「宗教や価値観の違いをこえ、同じ夢をもつ友人として、語り合うボーイ・ミーツ・ガールの物語。時間を超えても結びつきを忘れない人と人の心の強さと温かさ、それと同時に、現代社会が抱える様々な問題を、ジャン・ジャック・サンペを思わせるシャレた軽妙な画風で描き出した傑作絵本」ということです。

20分で、読めました。読後感は、いいです。洒落た絵と、深いテーマをもった絵本だと思いました。