平田オリザの小説、『幕が上がる』(2012年、講談社)を読みました。
もともと、演劇教育に興味のある人、とくに高校演劇関係者のあいだでは、話題になっていた小説です。そして、ももいろクローバーZ の主演で、映画化されて、さらに有名になりました。
映画の DVD を見る前に、原作を読もうと、数か月前に読みはじめたのですが、一気には読み切れず。そのあと、時間が空きました。
今回は、大学の成績処理やシラバス(授業計画)作りも終え、余裕ができたので、ふたたび取り組みました。1人称の小説は、ひさしぶりです。
ストーリーは、地方の高校演劇部を指導することになった教師が、部員たちに全国大会を意識させる。高い目標を得た部員たちは、恋や勉強よりも演劇ひとすじの日々に、はいっていくというものです。
面白かったです。時系列に書かれているのですが、地区大会、県大会、ブロック大会、全国大会の様子など、高校演劇について、よく知っているなあと思いました。
ちょっと困ったのは、百名哲の漫画、『演劇部5分前』のストーリーと似たところがあり、読んでいて、区別しづらいところがあったことです。
高校演劇も、いいですね。どっぷりと浸ってしまう顧問がいるのも、すこしわかります。