すこし前ですが、4月20日(土)は、「言語教育研究会(ケネス・グッドマン原書講読会)」の第51回研究会がありました。千葉大学名誉教授の首藤久義先生を囲んで、Kenneth Goodman の『What’s Whole in Whole Language?』を読んでいく研究会です。
敬愛大学の3号館の教室で、対面とZOOMでの開催。対面参加者は、14人。ZOOM参加者は、2人でした。新しい参加者は、小学校の先生と、大学の先生でした。
最初に、近況報告。首藤先生は、「月に15回くらい、研究会にでている。フェイスブックへの書きこみも、やっている」ということでした。
次に、テキストの38ページの第5段落を読みました。「子どもたちをよく見て理解すれば、彼らが読み書きの学習の準備が整っているか、自然とわかる」、「ホールランゲージの教師は、子どもたちを急かさない。彼らは、子どもたちがすでに知っていることの上に、すこしだけ足すのを支援するだけである」といった内容でした。
首藤先生いはく、「教師が、子どものよい観察者(Good Kid-watchers)であれば、レディネス・テストなどいらない」ということです。
質疑応答では、「書写の授業でも、好きなものを選んで、好きなように書けばいい」という首藤先生に対して、「線とか、止めとか、はねの練習も必要では」という意見がでたりしました。
また、南房総市のスタート・カリキュラム(幼小連携)の共有がされたりしました。
「『子どもたちを、急かさない』というのは、身に染みる。以前は、『速く、きれいに、正確に』と、いつも子どもたちに言っていた」という感想もありました。
私は、カナダの大学院で、美術教育を研究して、日本の大学の教員になった友人を思い出していました。「最初の3年間、毎日、午前の2時間、付属の幼稚園で、子どもたちを観察して、こまかいフィールドノートをとった。それが、いまの研究の核になっている」ということでした。
そういえば、私がはじめてカナダに留学した時、幼稚園から大学院まで、30校の学校を訪問して、演劇の授業を見学して、インタビューをしてきました。私の研究のなかでも、それがひとつの大きな核になっています。「子どもたちを観察するというのは、大切だなあ」と思いました。
それから、研究会のあとは、会員の南房総三龍亭夢学(押元香織)さんの落語、三龍亭千公(永島俊之)さんの講談の披露がありました。楽しい時間でした。また、南房総三龍亭の活動紹介、南総里見八犬伝と翻作のプロジェクトの発表もあり、興味深かったです。
楽しい学びの時間でした。