ある朝、眠れぬままに、瀧本哲史の『2020年6月30日にまたここで会おう-瀧本哲史伝説の東大講義』(2020年、星海社新書)を、読みました。2020年の7月に、本屋で見かけ、衝動買いして、積読だった本です。
著者は、京都大学客員准教授、エンジェル投資家、教育者。麻布高等学校、東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用されるも、自分の人生を自分で決断できる生き方を追求するという観点からマッキンゼーに転職。3年で独立し、日本交通の経営再建などを手がけながら、エンジェル投資家としてアイデアとメンバーしかいないような極めて初期の段階の企業を支援し続ける。
京都大学では「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、人気NO.1若手教官として「4共30」講義室を立ち見に。各界において意思決定を先導するリーダーを育てることを目標に、選抜制の少人数自主ゼミ「瀧本ゼミ」を主宰。著作物やディベートの普及活動を通して、次世代への教育に力を入れていた。2019年8月10日永眠。
著者の本は、『武器としての決断思考』を読んだことがあります。「知識・判断・行動(・場合によっては修正)が大事」「正解ではなく、「最善解」を導くこと」「自分の人生は、自分で考えて、自分で決めていく」ということでした。
今回読んだ本は、「ずっと若者世代である「君たち」に向けてメッセージを送り続けてきた彼の思想を凝縮した“伝説の東大講義”を、ここに一冊の本として完全収録」というものです。
読みやすかったです。一気読みでした。著者の思想の簡単なまとめというかんじです。私も、20代の頃に、著者の講義を受けたかったなと思いました。そして、大学の教壇から離れて、数年が経ちますが、その雰囲気がすこし懐かしくなりました。惜しい人を失くしたなと思います。