昨日(4月16日)は、「言語教育研究会(ケネス・グッドマン原書講読会)」の第39回研究会がありました。千葉大学名誉教授の首藤久義先生を囲んで、Kenneth Goodman の『What’s Whole in Whole Language?』を読んでいく研究会です。
ZOOM での開催。参加者は7人。新しい参加者は、いませんでした。
最初に、近況報告。「昨年に新卒で採用された教え子が、長時間勤務に耐えられず、学校を退職した」という報告がありました。(教育現場の大変さが想像されます)。
首藤先生は、「この1か月、歯痛はない。3月に、Z会から、カード付き絵本を出した。いまは、6月の研究会の講演に向けて、準備中」ということでした。
次に、テキストの33-34ページを読みました。「ホール・ランゲージの教材」という段落でした。
「教科書、系統化されたドリル、普通のタイプの教材は、本当は必要ない。実際、ワークブック、コピーされたドリルは、ホール・ランゲージの教室には、不適切である。適切なのは、子どもたちが必要としている、または読んだり書いたりしたいもの、すべてだ」
ただ、読んでいくと、「学校向けにつくられたものでも、子どもたちが欲すれば、教材として使えばいい」とあり、ホール・ランゲージの懐の深さみたいなものを感じました。
質疑応答では、「日本の高校の国語の学習指導要領が、改訂された。それにしたがい、教科書検定がおこなわれたが、文学教材の減らされたものがある。とくに進学校では、文学の授業が少なくなるかもしれない。それでいいのだろうか」という、参加者の発言に対して、
「学習指導要領は、それほど大きく変わるものではない。変更された部分よりも、変わっていない部分を見ていくことが、大事では」と、首藤先生。
また、「中学生がSDGsについて書いた作文を、大学生に批評してもらうことはできないだろうか」という発言から、共同プロジェクトの話が進んだり、『夢みる小学校』(「きのくに子どもの村学園」などに密着した、ドキュメンタリー映画)を見た感想が共有されたりしました。
楽しい学びの時間でした。