蛇蔵&海野凪子の『日本人の知らない日本語3 祝!卒業編』(2012年、メディアファクトリー)を、読みました。
2010年に、第1巻と第2巻を読み、面白かったので、第3巻も買ったのですが、積読になっていました。
今回は、思いたって、1か月で、読みました。あいかわらず、実体験にもとづいて書かれているので、楽しく読めました。今回は、卒業編ということで、ホロっとくるところもありました。巻末の袋とじは、なくてもいいのにとは思いましたが。
いまから20年くらい前、千葉大学大学院修士課程を修了したものの、就職ができずに迷っていた頃、珍しく、父親が助言してきたことを思い出します。
「君は、大学で、国語教育と英語教育を学んだ。海外留学では、演劇教育を学んだと聞いた。演劇教育もいいが、いまの日本では、就職が難しいだろう。これまでのすべての学びを生かせる職として、日本語講師はどうか」
結局、私は、父親の助言には従わず、トロント大学大学院の博士課程に進学するのですが、「父親の助言は、案外、正しかったのかもしれない。あの時、日本語講師の道を選んでいたら、まったくちがう人生があったのではないか」と、思うことがあります。
いま、自宅から歩いて10分の日本語学校で、日本語講師を募集しています。「週に1回くらい、教えるのも悪くないかな」と思ったりします。