田口智隆の『「なぜかお金が貯まる人」がやっていること』(2016年、廣済堂出版)を、読みました。著者の本は、2冊目です。
あいかわらず、具体例やたとえ話の多い文章は読みやすく、さらさらと読めました。「お金の整理術や思考力を身につけることで、『人生すべてが好転する』」ということです。
「塾講師として月収50万円ありながら、ギャンブルやキャバクラで破産寸前の借金苦に陥ったが、生活スタイルを見直して、改善させ、500万円あった借金を、2年で返済した」
「いまは仕事もうまくいっているし、恋愛も長続きするようになった。ダイエットにも成功し、90キロあった体重は60キロに、健康も維持している」という、著者の経験から書いています。
ただ、紹介されている習慣は、目新しいことはありません。財布や靴はきれいにしようとか、テレビをだらだら見るのはやめようとか、食事や朝の時間を大切にしようとかいう類のものです。
新幹線や飛行機での移動の時間などに読むにはいいかもしれませんが、大きな学びとか気づきはありません。
「もしかしたら、自己啓発書の多くは、すでに書かれていることを、その時代にあわせて、書き直しているだけでは」と思いはじめました。