「言語教育研究会」 第46回研究会

投稿者: | 2023年6月13日

6月11日(日)は、「言語教育研究会(ケネス・グッドマン原書講読会)」の第46回研究会がありました。千葉大学名誉教授の首藤久義先生を囲んで、Kenneth Goodman の『What’s Whole in Whole Language?』を読んでいく研究会です。

ZOOMでの開催。参加者は、7人。新しい参加者は、いませんでした。

最初に、近況報告。首藤先生は、「2月に、対面での講演を解禁した。この夏は、日本国語教育学会全国大会にも、指定討論者として、参加する予定。いまは、月に10回くらい、オンラインの研究会に参加している。俳句つくりも、続けている」ということでした。

参加者の近況報告で、「7月に公民館で、読書感想文の講座を担当するので、全国コンクールの課題図書を読んでいる。自閉症とか、自己肯定感とか、キャラを演じるとか、現代的なテーマを反映したものも多い。中村哲さんの伝記もある」というのがありました。読んでみたくなりました。

次に、テキストの37ページの第1段落を読みました。「検定教科書(Basal Readers)は、第8学年まで、広まっている。これは、語彙統制をしたもので、読みの学習が、単語の認知の学習になってしまっている」、「行動心理学が、単語の使用頻度などのルールの開発に、使われている」ということでした。

首藤先生いはく、「語彙統制をして書いた作品は、中身の深さやダイナミックさが、失われることが多い」、「行動心理学は、人間の心を捨ててしまっている」ということでした。

なるほどと思ったのは、「日本の教科書は、漢字の語彙統制をしても、ひらがなが使えるので、英語の教科書よりも、つくりやすい」という説明でした。

感想と質問の時間では、「教師が、問いをたてるのは、悪いことなのか」という質問がでました。首藤先生いはく、「プロジェクト単元では、子どもたちから、たくさんの問いが生まれてくる。問いをたてることが、悪いわけではない」ということでした。

また、「日本の児童文学では、両親の離婚とか、子どもの貧困とか、人間の老いとか、現代的なテーマは、描かれているのか」という、私の問いに対して、参加者から、「そういったテーマに興味をもつ作家はいるが、編集者が伴走していない」、「教科書編集でも、毒のある作品(家庭環境とか、不登校などを描いたもの)は、はじかれる」という回答がありました。

それから、「最近は、教材研究もせずに、授業に臨む教師がいる。『教師の働きかた改革』というのは、会議や事務、課外活動の時間を短くして、授業の準備や教材研究に充てようというもののはずなのに」という報告がでました。

楽しい学びの時間でした。