池井戸潤の小説、『半沢直樹 アルルカンと道化師』(2020年、講談社)を読みました。
著者は、1963年、岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。1998年、『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2010年、『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年、『下町ロケット』で直木賞を受賞。おもな著書に「半沢直樹」シリーズ、「下町ロケット」シリーズなど、ということです。
テレビドラマの『半沢直樹』のシリーズを、とても楽しんで見たので、書店で見かけて、さっそく、図書館にリクエストをだしました。一度は、借りたものの、多忙で読む時間がとれず、ふたたびリクエストして、借りられるまで、さらに6か月くらい待ちました。
「東京中央銀行大阪西支店の融資課長・半沢直樹のもとに、とある案件が持ち込まれる。大手IT企業ジャッカルが、業績低迷中の美術系出版舎・仙波工藝社を買収したいというのだ。大阪営業本部による強引な買収工作に抵抗する半沢だったが、やがて背後にひそむ秘密の存在に気づく。有名な絵に隠された「謎」を解いたとき、半沢がたどりついた驚愕の真実とは―」という、ストーリーです。
秋の夜長に、一気に読みました。面白かったです。最初は、登場人物を把握するのが大変でしたが、徐々に引き込まれました。読んでいてスカッとする「倍返し」も痛快だったし、半沢を助ける取引先会長がしたためた信書や支店の仲間の熱い思いにも泣きました。
ふり返ると、企業小説を読んだのは、本当にひさしぶり。大学生の頃、城山三郎の小説を、何冊か読みましたが、ぜんぜん共感できず、やめました。池井戸潤は、自分と同世代ということで、共感できる部分が増えたのかもしれません。
さて、著者の小説を続けて読むか、アマゾンプライムで、小説のドラマや映画を見るか、考えているところです。