『チト-みどりのゆびをもつ少年』

投稿者: | 2021年7月17日

ちょっと前ですが、7月10日は、流山市文化会館で、人形劇団・むすび座の『チト-みどりのゆびをもつ少年』を、見てきました。

JR千葉駅から、総武線・西船橋を経由して、武蔵野線・新松戸。そこから、流鉄流山線・流山へ。片道で、1時間ちょっと、かかりました。文化会館は、広い駐車場があり、車で来るところなのかと思いました。

人形劇団むすび座は、1967年に、東海地方で初のプロ人形劇団として、名古屋市に誕生したとのこと。ワークショップで、むすび座の練習場にいったことはありますが、公演を見るのは、はじめてかもしれません。

『チト』は、人形劇団むすび座50周年記念作品ということです。原作は、フランスの小説家、モーリス・ドリュオンの『みどりのゆび』。脚色は、篠原久美子。演出は、福永朝子。制作は、吉田明子。SNSでのよい感想を読んで、見たいと思っていました。

開演15分前に劇場にはいったのですが、舞台から7列目の通路側の席でした。(休憩をはさんで、2時間ほどの公演だったので、足を延ばせたのは、ありがたかったです)。

ストーリーは、「ばら色の頬に金色の巻き毛のチト。裕福な両親に愛されて育った8才の少年チト。チトには不思議な力がありました。親指をあてると、どんな所にも花を咲かせ緑を育てることができるのです。刑務所、病院、貧民街……チトは街を花や緑でいっぱいにし人々を驚かせます。ある日、戦争のニュースが飛び込んできてチトのパパは大忙し。そして、チトは…」というものです。

前半の病院でのシーンは、アニメの『アルプスの少女ハイジ』のハイジとクララのやりとりを、思い出しました。後半の戦争のシーンは、喜納昌吉の「すべての人の心に花を、すべての武器を楽器に、すべての基地を花園に、戦争より祭りを」というメッセージを、思い出しました。

人形の多くは、等身大で、後ろの席からも、よく見られたのではないかと思います。私的には、チト(2人遣い)の歩く時の足の動作が、かわいく思えました。オブジェクト表現、仮面、マイム、映像マッピング、コマ撮りアニメなども、使われていました。

ちょっと残念だったのは、病院のシーンで、マイクがすこしハウリングしていたこと。それから、ラストのチトの選択と別れのシーンは、なくてもよかったかもと思いました。

カーテンコールでは、私の後ろから、拍手が、波のように押し寄せてきました。むすび座と共にこの公演を主催した流山おやこ劇場の担当者は、挨拶で、感極まっているかんじでした(公演は、2年越しの夢であったとのこと)。よい時間を、過ごしました。