日本演劇教育連盟編集の機関誌、『演劇と教育』の第698号(2017年10月号、晩成書房)を、読みました。
特集は、「すべてはごっこ遊びから!?」。2番目に、「実践からの提起」が載っていたのですが、読んでいて、すこし違和感を覚えました。
実践記録としてまとめるべきものを、研究論文の書式で書いているので、どっちつかずで、読みづらいのです。実践記録と研究論文は、重なる部分もありますが、目的、想定する読者、書きかたもちがうものです。
それから、「冨田博之記念 演劇教育の記録(実践・研究)」の募集が、応募数減少のため休止というニュース。(この3年で、1篇だけの応募とか)。私も2回応募して、両方とも落選しているので、ちょっと感慨深く読みました。
いまでは、「実践記録を応募するところに、研究論文を送ってしまった」と納得していますが、当時は、ショックでした。「2か月間、自宅に籠って、なんのために身を削りながら、書いたのだろう」と、茫然としたものです。
賞には、特別秀でた作品を表彰するものと、新しい担い手を育てるものがあります。この賞は、後者として始まった気がするのですが、過去の選考経過を読むかぎり、前者でした。「もうすこし寛容であれば、もっと新しい書き手が育ったろうに」と、思います。