『ふたつのつばさ』

投稿者: | 2016年12月12日

一昨日(12月10日)は、招待をいただいて、小田急線の新百合ヶ丘駅近くにある、川崎市アートセンター・アルテルオ小劇場で、company ma (劇団「間」)による演劇公演、『ふたつのつばさ』を見てきました。

company ma は、演出家・大谷賢治郎を中心に、2014年の結成。様々なアーティストや研究者をゲストに迎え入れ、ノンバーバル(無言劇)、フィジカルシアター(身体表現)、子どもや青少年のための演劇、そして大人のための演劇をおこなう、出入り自由な多様性を持った芸術共同体(シアターコレクティブ)を目指しているということです。

今回は、第2回公演。「子どもと大人が一緒に観るお芝居シリーズ」ということです。原作は、アン・ネグリ。演出・美術・翻訳は、大谷賢治郎。音楽は、青柳拓次。(最初、無言劇かなと思っていたのですが、台詞のある、普通の劇でした)。

森の奥深く、高い壁に囲まれた家で、両親とともにひっそりと穏やかに暮らす一羽の鳥、ライフ。ただし、彼には絶対に破ってはいけないルールがあった。壁の向こうの世界へ行かないこと、知らない人と話さないこと、絶対に飛ぼうとしないことなど。すべて危険から身を守るためのルールだとおかあさんは言う。

そんなある日、壁の中に迷い込んできた双子のメタとトーアから、外の世界の「普通」を聞かされたライフは、いつか外へ飛び出して、海まで飛んでいきたいと夢見るというストーリーです。

よかったです。まず、原作がいい。鳥の世界を描きながら、生まれつき、あるいは病気や事故で、障がいをもった者が、いじめを受けたり、自分たちを守るために閉じこもったり、子どもの巣立ちに戸惑ったりする、そういう生きかたをどう考えるかと、問いかけてきます。

穀物をいれる袋を使った美術、演出、照明、どれもいいです。音楽は、ギターによる生演奏。俳優も、きちんと訓練を受けてきたことが、わかります。「メタとトーアの衣装が、奇抜すぎるかな」という感想ももちましたが、外の世界から来たということを明確にする演出だったのかもしれません。

新百合ヶ丘まで、往復3時間以上かかりましたが、いってよかったです。