日本演劇教育連盟編集の機関誌、『演劇と教育』の第714号(2020年3+4月号、晩成書房)を、読みました。
特集のテーマは、「教室でもキャラをつくる」。私は、もう数10年、中学生や高校生と交流していないので、断言はできませんが、「集団生活のなかでは、多くの生徒が、キャラをつくっているのだろうな」と想像します。また、「演劇のなかでは、キャラを変えることができるのだろう」とも思います。
印象に残っているのは、高校で教えていた、いしいみちこの言葉。「好きな人ができた時、どのようにその気持ちを伝えるか」という問いに、「思いを込めて手紙を書いて、相手に直接渡す」と答えたら、生徒たちから総スカンを食らったそうです。私も、手紙世代なので、ちょっとショックを受けました。
小特集は、「3・11を忘れない!」。まあ、「メディアや芸術家は、歴史や惨事を、忘れないように、かたちを変えながら発信するべき」と思っているので、これはこれでいいと思います。
それから、連載の「インタビュー〈教えて! 演劇との出会い〉2=蓮沼元宏さんに聞く」は、興味深かったです。蓮沼さんは、機関誌の編集委員を長くやっているけれど、どういう人か知らなかったので。
あと、新連載の「日常稽古のやり方-ワークをより深く行うために」(照屋洋)も、期待が大きいです。ワークの根底にある理由が、丁寧に説明されることは、なかなかないので。