「言語教育研究会」 第17回研究会

投稿者: | 2017年12月4日

先週の日曜日(11月26日)は、「言語教育研究会(ケネス・グッドマン原書講読会)」の第17回研究会がありました。千葉大学名誉教授の首藤久義先生を囲んで、Kenneth Goodman の『What’s Whole in Whole Language?』を読んでいく研究会です。参加者は11人。

最初に、自己紹介を兼ねて、近況報告をしたのですが、それだけで1時間30分もかかってしまいました。(私は、この時間が大好きですが)。

ここでは、新しい教具-大きなポストイットとか、ぼうけんくん(拡大鏡のようなデジタルビデオカメラ)とか、グーグルスイート(メールソフト、ドキュメント、カレンダーなどのソフトウェアの総体)とか-を、どう使うかという話題で、盛りあがりました。

首藤先生いはく、「デバイスの進歩を嘆くことはない。ただ、教具だけ変わって、授業の中身が変わらないのは困る」ということでした。

また、「教員間で、パワーハラスメント、いじめ、情報の共有不足などがあるときに、どうするか」という話題でも、盛りあがりました。「困ったときは、教頭や校長に訴える」、「学年会で、しっかりと情報を共有することが大事」といった助言がでました。

テキストは、20ページを読みました。「子どもたちは、学校にいくずっと以前から、読み書きの場で、文字の認識能力を発達させている。ちいさな頃から、その環境にある本や印刷物、そしてそれらを読んでくれる大人に反応している」ということでした。

首藤先生いはく、「日本でも、『文字は小学校から』と思われているが、子どもたちは、自ら関わる場のなかで、もっと以前から発達が進んでいる。たとえば、『牛乳』という漢字を読めない子どもはいないでしょう」ということでした。なるほどと思いました。

最後に、「今年流行した『うんこドリル』を、どう思うか」と、質問してみました。首藤先生いはく、「うんこも、アニメのキャラクターも、すぐに廃れると思う。僕も、ドリルを監修しているけれど、子どもたちの生活に根差した、中身のあるものを作るようにしている」ということでした。

楽しい学びの時間でした。