山田太一・脚本のテレビドラマ、『よその歌 わたしの唄』(2013年)を、見ました。BSフジで再放送していたのを、録画しておいたものです。
山田太一の名前を見つけると、無条件に録画して、見るようにしています。こういう再放送は、ありがたいです。
文化人類学の大学教授が定年を迎え、ある実験を試みる。カラオケ店員に成りすまし、ひとりカラオケをしているわけありな人たちに声を掛け、彼らを集めてコーラス隊を結成するというもの。
介護で疲れ果てた女性は息抜きのため、妻子に逃げられた男性は孤独を忘れるため、それぞれ事情を抱えた人たちが、ひとりカラオケを拠りどころに生きている。そんな彼らを集めてコーラス隊を結成して、その顛末を本に書こうという目論見があるらしい。
見終わっての感想は、「まあまあ。ちょっとストーリーに、無理があったか」というものです。(山田太一は、家族を描く脚本が多いですが、ときおり流行を取材して、単発のドラマの脚本を書きます。以前、深夜のコンビニを舞台にした、ドラマを見たことがあります)。
ある人のブログが、的を射ていました。「ひとりカラオケからコンサートを開くまでの登場人物たちの人生の一コマを描くこのドラマは、生きることに不器用で孤独な心がおそるおそる他者ともう一度つながっていく再生の物語、人生のリハビリテーションの物語でもある」
私も、カラオケは嫌いではありません。ひとりカラオケに通った時期もあります。(宴会の2次会で、90分で1曲歌うより、ひとりカラオケで10曲歌うほうが、好きです)。
ただ、自分の持ち歌(『愛は勝つ』、『DIAMONDS』、『Miss Brad-New Day』など)と、好きだけれどキーがあわなくて歌えない曲がわかった時点で、足が遠のくようになりました。ひさしぶりに、ひとりカラオケにいってみようかなあ。