日本演劇教育連盟編集の機関誌、『演劇と教育』の第691号(2017年1+2月号、晩成書房)を、読みました。
特集は、「〈演劇で育つ〉ということ」。ひさしぶりに当たりの号でした。
まず、篠原久美子+中屋敷法仁+平林正男+星陽子の座談会は、「小学生や中学生の発想や表現」を、「野菜の種」に例えたのが、おもしろかったです。せっかくいいものがあるのに、大人が「農薬」をかけてしまうとか。なるほど。
次に、進藤敬子の「劇や表現活動を楽しむ子どもたち-地域での取り組みの中で」。著者に会ったことはありませんが、演劇部の教師や劇団員だった著者が、子ども劇場おやこ劇場、障がいのある子どもたちのためのNPOなど、自然と活動を広げていく記録に、いいなあと思いました。
それから、花輪充の「教員養成における演劇体験のリアリティーをどう考えるか」。第65回全国演劇教育研究集会の記念講演の記録です。かたい題名ですが、講演者の大学でのさまざまな授業実践が、よくわかるものでした。