ジョージ・S・クレイソン(著)、大島豊(訳)の『バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか』 (2008年、グスコー出版)を、読みました。
丸の内の丸善で見て、興味をもちました。「すこし古いかなあ。外国の話だしなあ」とも思ったのですが、アマゾンのレビューがとてもよく、購入を決めました。
著者は、1874年、米国ミズーリ州生まれ。大学卒業後、1898年の米西戦争に陸軍兵として参加。兵役後、出版社を設立し、米国とカナダの道路マップを初めて刊行する。
1926年より、バビロンを舞台にした一連の寓話シリーズをパンフレットの形で発行。銀行や保険会社、一般企業の経営者たちを中心に評判が広がり、やがてそうした人たちによって何百万もの人々に紹介され、膨大な読者を生むことになったということです。
東京と金沢の移動の新幹線で、前半を読み、週末に、何回かに分けて、後半を読みました。読みやすかったです。
バビロンの市街に裕福な人がひしめいていた数千年前が舞台ですが、そこで語られる「富の支配法則」は、現代においても変わるものではありません。
お金に関する寓話では、ロジャー・ハミルトンの『億万長者の秘密をきみに教えよう!』、本田健の『あなたのお金はどこに消えた?』などを読んだことがありますが、それらよりも実践的でした。
たとえば、「収入の1割を貯蓄し、その金を投資に回す。また、2割を借金返済に充て、残り7割で生活する」、「決断は慎重に、しかし素早くおこなう」、「また投資は、適切な人をきちんと選んで、その人の助言を基におこなう」など。
面白い寓話に出会ったなあと、思っています。