ちょっと前ですが、10月22日は、「アシテジ未来ミーティング」の第4回がありました。第20回アシテジ世界大会 /2020国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバルの広報戦略チームの主催で、来年3月の開催に向けて、情報共有、意見交換、未来への提案をしていこうというものです。
月に2回、ZOOMで、ゲストを呼んで話してもらい、質疑応答もする。誰でも参加できる、無料の学習会です。
今回の参加者は、アシテジ世界大会・未来フェスティバルの関係者、子ども劇場・おやこ劇場の関係者など、60人ほどでした。テーマは、「子どものあそぶを知る」。
ゲストは、嶋村仁志さん。1995年、英国リーズ・メトロポリタン大学ヘルス&ソーシャルケア学部プレイワーク学科高等教育課程修了。1996年より、羽根木プレーパーク、川崎市子ども夢パークなど、冒険遊び場のプレーリーダー(プレイワーカー)を歴任。
国内外で冒険遊び場の立ち上げ、子どもの遊びに関わる人の研修や啓発に携わってきた。2010年、任意団体TOKYO PLAY設立時より、代表に就任。
2005-2011年には、IPA(International Play Association ・遊ぶ権利のための国際協会)東アジア副代表を務め、海外とのネットワークも広い。一男一女の父。共著で、『子どもの放課後に関わる人のQ&A50』(2017年、学文社)があるということです。
前半の45分は、ゲストのトーク。自己紹介からはじまり、「遊び」の定義。「遊ぶというのは、その子が主人公。自分自身で組みたてるプロセスを経る。エンターテイメントとはちがう」ということでした。
そして、「コロナ危機により、子どもの遊べる場所が、少なくなってきている。公園で、子どもたちが密で遊んでいたら、警察に通報されたという事例もある」ということでした。
それから、15分のグループ・セッション。私が進行役を務めたグループは、6人。「コロナ危機により、子どもたちが、家庭で過ごす時間が増えている。いろいろな遊びが許されている子ども、そうでない子ども。家庭による差が大きい」。
「大人が遊びの機会をつくって、援助すれば、子どもたちは乗ってくる」といった意見がでました。(6人で15分は、ちょっと短かったです)。
後半は、ふたたび、ゲストのトーク。IPAの『危機的状況における遊び:子どものくらしに関わる人のガイド』をもとにしたものでした。印象に残ったのは、
「トルコの難民キャンプでは、地雷ごっこ、自爆テロごっこがあったりする。日本でも、地震ごっこ、津波ごっこ、コロナごっこがでてきたりする」
それらについて、「遊びのなかで、消化・理解することも大事。表現できる方が、いいかもしれない。ただ、傷つく子どもがいることも、配慮しないといけない」ということでした。
また、「子どもたちを、退屈させてはいけないと、考えなくてもよい。ひとり遊びも、立派な遊び」、「いつも楽しくなくてもよい。時には、子どもたちが、つまらなそうにそうにしていてもよい」というのは、新しい気づきでした。
まとめると、「子どもの遊び」について、ここまで真剣に考えて、関わっている大人たちがいるのは、すごいなと思いました。興味深い学習会でした。