『万引き家族』

かなり前ですが、テレビで録画しておいた映画、『万引き家族』(2018年)を見ました。

「カンヌ国際映画祭パルムドール<最高賞>受賞。日本アカデミー賞総なめ」ということで、興味を持っていました。

もともと、是枝裕和監督の作品は、好きです。『誰も知らない』は佳作だと思っているし、『海街diary』は大好きな作品です。

「東京の下町に暮らす柴田治とその妻信代は、息子の祥太、信代の妹の亜紀、そして治の母の初枝と同居していた。家族は治と信代の給料に加え、初枝の年金と、治と祥太が親子で手がける万引きで生計を立てていた」というところから、話がはじまります。

家族のひとりひとりが、いろいろな過去を抱えていて、それらがすべて説明されないので、ちょっと理解が難しい部分があります。

また、万引きとか、児童虐待とか、青少年の性風俗とか、貧困とか、社会の暗い部分も、描かれます。ハッピーエンドでもありません。

ただ、家族6人が、海にいってはしゃぐシーンは、印象的でした。「家族って、何だろう」と考えました。そういう意味では、いい作品でした。

『女帝 小池百合子』

石井妙子のノンフィクション、『女帝 小池百合子』(2020年、文藝春秋)を読みました。ネットで、勝間和代や内藤忍が、「東京都民は、読むべき」と書いていて、興味をもっていました。(私は、都民ではありませんが)。

「都知事選の前に、読みたいな」と思っていて、「本屋で、購入しよう」と思っていたところ、父親の棚に、この本を発見。(父親は、私以上の読書家です)。他の人に回す前に借りて、読みました。444ページ。一気読みでした。

著者は、1969年、神奈川県茅ヶ崎市生れ。白百合女子大学卒、同大学院修士課程修了。約5年の歳月を費やして『おそめ』を執筆。綿密な取材に基づき、「伝説の銀座マダム」の生涯を浮き彫りにした同書は高い評価を受け、新潮ドキュメント賞、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞の最終候補作となった。

小池百合子は、1952年生まれ。日本の政治家。アラビア語通訳者、ニュースキャスターを経て、1992年に政界へ転身。女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高いということです。

3年半の歳月を費やした、綿密な取材のもとに描かれたこの本は、面白かったです。小池の数奇な半生を、日本の政治の変遷とともに、辿ることができました。

「小池の父親のこと、小池の学歴について、ここまで細かく説明する必要があるのか」、「小池のカイロ時代の同居人に近すぎないか」とも思いましたが、評価は高いです。ベストセラーになるのも、わかります。

それにしても、ひさしぶりのノンフィクションでした。話題の本を読んだのも、しばらくぶりです。「評価の定まった本だけでなく、旬の本も読んでいきたいなあ」と思いました。

『警鐘』

かなり前ですが、渡邉美樹の『警鐘』(2019年、アチーブメント)を、読みました。

私は、渡邉美樹のファンです。ニッポン放送の番組、「渡邉美樹 5年後の夢を語ろう!」は、ポータブル・ラジオ・レコーダーで録音して、毎回欠かさず、聴いています。

「ワタミは、ブラック企業」というイメージを抱いていたときもありましたが、ラジオを聞くうちに、考えが変わりました。いまは、すごい経営者だと思っています。

著者は、ワタミ株式会社代表取締役会長兼グループCEO・元参議院議員。ワタミグループ創業者。外食・介護・宅食・農業・環境等の事業を展開し、「独自の6次産業モデル」を構築。日本経団連理事、政府教育再生会議委員、神奈川県教育委員会教育委員、日本相撲協会「ガバナンスの整備に関する独立委員会」委員、観光庁アドバイザーを歴任。

現在、「学校法人郁文館夢学園」理事長、「公益財団法人School Aid Japan」代表理事としてカンボジア・ネパール・バングラデシュでの学校建設(308校)・孤児院運営、「公益財団法人みんなの夢をかなえる会」代表理事として、実践経営塾「渡美塾」や若者の夢の支援、「公益財団法人Save Earth Foundation」代表理事として、限りある自然資源を有効利用し、持続可能な循環型社会づくりにも携わる。

「医療法人盈進会岸和田盈進会病院」元理事長として、病院経営も経験。2011年、行政に経営を持ち込むため東京都知事選に立候補。101万票を獲得。同年6月より、岩手県陸前高田市参与(震災復興支援)に就任。2013年、参議院選挙(全国比例区)において、104,176票を獲得し当選。財政再建と脱原発をはじめ、6年間、経営者の視点で政策提言をつづけ、「外交防衛委員長」も経験するということです。

広い範囲で、すごい数の役職を経験していることがわかります。それも、ラジオを聞く限り、どれも中途半端ではなく、全力で当たっています。

本の宣伝文では、「6年間の議員生活の中で見てきた日本という国の実情は、経営者の目からは信じられないものでした。これからますます変化していく日本経済の中で、会社と社員を守るために、経営者は何をすればいいのか。政界と経済界の双方を知る渡邉氏が、中小企業経営者に伝えます」と書かれています。

2日で読みました。ラジオですでに聞いたことがほとんどでしたが、面白かったです。とくに、政治家としての苦労が、印象的でした。経営者として、当たり前のことを言っているのに、通らないということ。

また私が、「日本財政破綻論者」であり、「消費税20%論者」になったのは、著者の影響が大きいです。もっと活躍してほしい人だなあと思います。

『パラサイト 半地下の家族』

かなり前ですが、近くの映画館で、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)を見てきました。メンズ・デーで、1100円。

「韓国映画として史上初となるカンヌ国際映画祭パルムドール<最高賞>受賞。アカデミー賞®最多4部門受賞」ということで、興味を持っていました。

「全員失業中。日の光も、電波も弱い『半地下住宅』で暮らす貧しいキム一家。大学受験に失敗し続けている長男ギウは、ある理由からエリート大学生の友達に家庭教師の仕事を紹介される。身分を偽り訪れた先は、IT企業を経営するパク社長一家が暮らす『高台の大豪邸』」

「思いもよらぬ高給の『就職先』を見つけたギウは、続けて美術家庭教師として妹ギジョンを紹介する。徐々に『パラサイト』していくキム一家。しかし、彼らが辿り着く先には、誰にも想像し得ない衝撃の光景が待ち構えていた―」というストーリーです。

ハッピーエンドではないのですが、意外な展開に、はらはらしながら、面白く見ました。そして帰り道で、「いま世界が直面している貧富格差」についても考えました。

カナダのトロントで、アパート探しをしていたとき、半地下の貸部屋を見たことがあります。暗くせまい部屋で、「こんなところには、住みたくないなあ」と思いました。

それにしても、映画館で映画を見たのは、昨年2月の『ボヘミアン・ラプソディ』以来です。もっと、心に栄養を届けなければなりません。