渋谷の映画館で、『バベルの学校』(2013年、フランス)を見てきました。まあまあでした。
パリ市内にある中学校の適応クラス(フランス語が不自由な子どもたちのためのクラス)の8か月間を追った、ドキュメンタリーです。
ある教師の人生最後のクラス。そして、世界中から集まった、11歳から15歳の子どもたち。24名の生徒、20の国籍。
その出会いと交流と別れを、授業、保護者同伴の面談、短編映画祭への出席などをとおして、描いていきます。
子どもたちが、自分がフランスに来た理由を語り、それを短編映画にしていくところ、自分の宝物について語るところは、演劇教育に通じるところがあるなあと思いました。
面談のシーンは、ちょっと冗漫な気がしたし、かわりに中学校の行事(運動会や遠足など)をいれてほしかったなあと思いましたが、肖像権の問題などもあるのでしょう。
監督は、8か月間、週2-3回のペースで、カメラを抱えて、中学校に通ったそうです。
また、教師のセルヴォニ先生は、「多様な生徒たちへ、どのように接するべきか」という観客からの問いに対して、「生徒の話を聞くこと。生徒を励ますこと。その子の価値を引き出して、自信を持たせてあげること、この3つです」と答えたそうです。