ちょっと前ですが、気分転換に、アマゾン・プライムで、パソコンの画面で、映画、『PERFECT DAYS』(2023年、日本・ドイツ)を見ました。前からずっと見たかった映画です。
第76回カンヌ国際映画祭(2023年)で、主演男優賞(役所広司)、エキュメニカル審査員賞。第47回日本アカデミー賞(2024年)で、最優秀作品賞、最優秀監督賞(ヴィム・ヴェンダース)、最優秀主演男優賞(役所広司)ということです。
キャッチコピーは、「ドイツの名匠 ヴィム・ヴェンダースと日本を代表する俳優 役所広司の美しきセッション。フィクションの存在をドキュメントのように追う。ドキュメントとフィクションを極めたヴェンダースにしか到達できない映画が生まれた」。
ストーリーは、「渋谷でトイレ清掃員として働く平山は、静かに淡々とした日々を生きていた。同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働いた。その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。その生き方は美しくすらあった」
「男は木々を愛していた。木々がつくる木漏れ日に目を細めた。そんな男の日々に思いがけない出来事がおきる。それが男の過去を小さく揺らした」というものです。
よかったです。実は、ヴィム・ヴェンダースが監督を務めた映画、『パリ、テキサス』と『ベルリン・天使の詩』は、私にとっては、冗漫で退屈で、評価は低いのですが、この映画は飽きずに見られました。
脚本に日本人も参加しているせいか、銭湯とか、浅草の地下の大衆食堂とか、古本屋とか、居酒屋とか、日本の一部を、リアルに切りとっていました。また、木のメタファーが、うまく生かされていました。そして、ラストの役所の表情が、とても印象に残りました。